禅宗で最も重要な概念の一つは、身心一如、若しくは心身一如です。後者で表されることもありますが、本来は前者の身心一如が正しい表記です。心よりも身体に重きを置くのが禅宗の大きな特徴だと思われます。身体と精神は一体であるべきで、切り離すことはできない、硬貨の表と裏のようなものであり、身体が先ず有って、その後に心が続くという考え方です。多くの人は心を優先し、身体を軽視する傾向があるのではないでしょうか。禅宗には調心、調息、調心という言葉があります。身体を調え(整え)、呼吸を調えば自ずと心も調いやすくなるということです。疎かになりがちな身体、所作を整える事が大事になります。坐禅に於いても姿勢を大事にします。中国式は叩かれないのですが、日本式だと姿勢が崩れると叩かれます。
身体を整える事が、心の安定に繋がります。適度な運動をし、体を清潔に保つ。そして自分のいる部屋や家を清潔に保つのも大事です。部屋の状態もその人の精神状態を表します。この三つの事に気をつけるだけでも、自ずと気分は良くなるはずです。